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御代田町 W様邸 新築工事⑨手刻み加工

工場での作業は、黙々と木に向かう時間がほとんどです。

木のしなやかさや粘り強さを感じた時は『長持ちするいい家になる』と確信しながら作業をしています。

木組みで家を建てるためには、「仕口(しぐち)」と「継手(つぎて)」という接合技術が欠かせません。

◆ 仕口(しぐち)・・・柱や梁など複数の木材が直角に交差する部分

たとえば「梁と柱の接合部」「梁同士が交差する点」などに使われます。構造上の強度を確保しながら、できるだけ美しく納めることが求められるため、高い技術と経験が必要です。

雇いホゾ(やといほぞ)や込み栓(こみせん)用の穴は、接合後に木材同士がズレたり、抜けたりしないようにするための伝統的な工法です。

◆ 継手(つぎて)・・・同じ方向に伸ばす木材同士をつなぐ接合方法

一本の木では長さが足りない場合、別の材をつなぎ合わせて「一本の長い部材」として使われます

弊社でも「追かけ大栓継ぎ」や「金輪継ぎ」はよく使いますが、荷重のかかり方によって使い分けられます。

◎手刻みへのこだわり◎

現代の建築ではプレカットが主流ですが、弊社ではこの「手刻み」を大切にしています。

熟練の大工が木のクセを読み、使う部位ごとの荷重やねじれ、湿度の影響までを考慮しながら、最適な仕口・継手を選び、刻む。

それは単なる加工ではなく、木と向き合い、建物の未来を見据える作業でもあります。

仕口や継手に込めた技術と想いは、完成したときには見えなくなる部分がほとんどです。

ですが、その「見えない部分」が、何十年も安心して暮らせる家を支え続けてくれるのです。

丸屋建設工業株式会社( MARUYA KENSETSU KOGYO )

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