墨付け・刻みから始まる、想いを共有する家づくり
次に着工する新築工事に向けて、住宅模型を制作しました。
この住宅模型も、実際の家づくりと同じく墨付け・刻みという伝統構法の考え方をもとにつくられています。
図面の線を頭の中だけで追うのではなく、材を組み、形にすることで、構造や納まりを一つひとつ確かめていきます。
模型づくりは、ただの説明用ではありません。
大工が手を動かしながら住まいを考える、大切な準備の時間です。



図面を、手で読み、形にする
墨付けは、図面に描かれた情報を実寸の材に写し取る作業。
刻みは、その印を頼りに材を加工し、組み上げていく工程です。
模型づくりも同じです。
木の流れや力のかかり方を考えながら、無理のない組み方を探る。
「この納まりはどうか」「ここに無理がないか」と、現場に入る前から構造を深く読み取ることができます。立体で組み上げることで見えてくること、気づけることがあるのです。
プレカットに頼れば、こうした工程は不要かもしれません。
しかし、私たちは今でも墨付け・刻みを行い、木組みで家を建てています。
長く住み継ぐ家にするための、大切な準備だと考えているからです。
そして、そうした積み重ねが、現場での確かな仕事につながっていきます。


地鎮祭
完成した住宅模型は、地鎮祭の場でも使用しました。
地鎮祭は、工事の安全を祈願するとともに、これから始まる家づくりを、施主様・工事に関わる者全員で確認する大切な節目です。
模型を囲みながら、建物の配置や構造についてお話しし、「ここからこの家が形になっていく」という実感を共有する時間となりました。
土地と向き合い、家と向き合い、一つひとつ節目を大切にして進めていくことも、私たちの家づくりの一部だと考えています。
お施主様へ、心より感謝を込めて
この度は、私たちに大切な住まいづくりをお任せいただき、誠にありがとうございます。
地鎮祭を通して、「この家を、ここに建てる」という想いを共有できたことを、私たちは何よりうれしく感じています。
これから始まる工事では、K様ご家族の想いに応えるべく、一本一本の材と真剣に向き合いながら、丁寧に形にしてまいります。
手仕事で、暮らしを支える家へ
墨付け・刻みという伝統の技は、見えない部分にこそ力を注ぐための仕事です。
この家が、これから先も長く、ご家族の暮らしを支え続ける存在になるよう、完成まで一棟一棟、大切に家づくりを進めてまいります。
今後も工事の様子をご紹介していきますので、ぜひご覧ください。